栄養士●吉田理江秋になると、旬のおいしい食材が豊富に出回り、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。しかし、食べ方を工夫することで健康的な体づくりができます。今回は、秋の美しく健康な体づくりにお薦めの食材を三つご紹介します。■キノコ類秋の代表的な食材であるキノコ類は、低カロリーでありながら栄養価が高く、健康的な体づくりに最適です。キノコに含まれる豊富な食物繊維は、便秘解消に役立ちます。また、ベータグルカンという成分が免疫細胞を活性化させ、風邪などの感染症から体を守る働きがあるため、寒い時期は積極的に取ると良いでしょう。タラとキノコをホイルで包み、トースターで焼くとおいしく満足感のある主菜になります。■玄米玄米は白米と比べてビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、エネルギー代謝を活発にし、疲労回復をサポートします。特にビタミンB1は糖質の代謝に不可欠です。食べた炭水化物を効率良くエネルギーに変換します。パン粉の代わりに炊いた玄米をつなぎとしてハンバーグの種に混ぜ込むと、かさ増しになるだけではなく食物繊維も取れます。■柿秋の味覚である柿には、ビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは肌の健康維持にも欠かせません。また、柿に含まれるタンニンには抗酸化作用があり、美肌づくりにも役立ちます。若々しい肌を保ちたい方にはお薦めです。そして、体内の余分な塩分を排出する働きがあるカリウムも豊富に含まれています。むくみの解消にも役立つので、食べ過ぎた翌日の間食にお薦めです。ぽっこりおなかが気になるときは、柿とヨーグルトを混ぜておやつに食べると良いでしょう。秋の豊かな食材を上手に活用することで、おいしく食べながら美しく健康的な体づくりをしたいですね。秋の味覚で美しく健康な体づくり 17 Ceresa No.3362023年10月からインボイス制度(適格請求書〈インボイス〉を用いて仕入れにかかった消費税を控除できる制度)が始まって、はや2年。今回は、インボイス発行事業者である個人が亡くなった場合です。被相続人のインボイス登録の効力は、相続人には引き継がれません。被相続人の事業を承継した相続人がインボイスを発行するためには、改めてインボイスの登録申請をする必要があります。インボイスは、買い手側が消費税の計算上、仕入税額控除を行うために必要なものです。原則的な課税方式により消費税を申告している事業者はインボイスが発行されないと仕入税額控除ができなくなります(経過措置あり)。インボイスを登録するためには、約1か月かかるため、その期間インボイスが発行されないとなると、原則的課税事業者は仕入税額控除ができなくなり困ってしまいます。そこでインボイス制度では、インボイス発行事業者である個人が亡くなった場合には、相続人が一定期間、被相続人のインボイスを発行できると定めています。この期間を「みなし登録期間」と呼び、相続開始の翌日から①と②のいずれか早い日までの期間、被相続人のインボイスは有効となります。①相続人が登録を受けた日の前日②被相続人の死亡日の翌日から4か月を経過した日この仕組みによって、インボイス発行の空白期間をつくらないようにしています。また、相続人が相続開始前から事業を営んでいる場合には、みなし登録期間中は、もともとの相続人の売り上げについても消費税の申告義務があります。例えば、相続人(免税事業者)が相続開始前から駐車場や貸倉庫などを賃貸している場合には、相続人にインボイス発行事業者として登録する意思がなくとも、みなし登録期間中はその駐車場や貸倉庫の賃料についても消費税の申告をする必要があるということです。JA全中・JA全国相続相談・資産支援チーム・JAセレサ川崎 顧問税理士●柴原 一相続発生時のインボイスの扱い
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